2013年3月4日
独立行政法人情報処理推進機構
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)ソフトウェア・エンジニアリング・センターは、3月4日(月)、システム開発、ソフトウェア開発の品質向上を目的とした「共通フレーム2013」を公開しました。
URL:http://sec.ipa.go.jp/reports/20130304.html
「共通フレーム」は、ソフトウェアや情報処理システムの開発者(受注者)、それらを利用したサービス事業者(発注者)が、言葉の意味(範囲)の解釈の違いによるトラブルを予防する(誤解を招かぬようにする)ため "同じ言葉を話す" ことができるよう共通の枠組みを提供し、ソフトウェアの構想から開発、運用、保守、廃棄にいたるまでのライフサイクルを通して必要な作業内容を包括的に定めたものです。1994年と1998年に経済産業省より発行され、IPAは、2004年に継承し、2007年と2009年に改訂(*1)を行ってきました。
今回公開した「共通フレーム2013」は、システムライフサイクル上の "川上" である「超上流フェーズ」(*2)と "川下" の「運用・保守フェーズ」におけるプロジェクトマネージャーやプログラマーの役割等、新たな考え方を追加しています。
これは、今日において、経済活動から人々の生活の隅々に至るまで、ITを用いたサービスが提供され、サービス事業者は競争力強化のため、サービスを利用するユーザーニーズをシステムに適切に反映し続けるとともに、システム開発事業者は、開発時の発注者からの納期やコストといった要求だけでなく、システムの初期納品後もシステムライフサイクルにおいて、システム開発の "下流" と "上流" を結ぶサイクルを構築し、短期間で適切に実装する好循環を形成する必要性の高まりを受けてのものです。
「共通フレーム2013」に準拠したシステム開発を実践することで、システム開発者は以下3点の利点を発注者であるサービス事業者およびサービス利用者に還元することが可能となります。
| ① | 国際規格に沿った「運用やサービスからみた要件定義の重要性」を理解することで、システムの利用者への貢献およびROIを向上させることができます。 | |
| ② | 設計およびテスト工程の作業の仕方を関係者間で誤解の無いように理解し合うことができます。これは、従来の国際規格で明確に線引きしていなかったシステム開発とソフトウェア開発の作業内容を分離することで実現させるものです。 | |
| ③ | 運用、サービスの実態を把握し、具体的な実現方法を開発時点で考慮し、利用者ニーズに適した製品、サービスを提供することができます。これは、システムおよびソフトウェア開発と運用、サービスの連携を行うことで実現させるものです。 |
これらの3点は、システム開発における「運用・保守フェーズ」でユーザーニーズを適切、円滑に収集し、「超上流フェーズ」における、企画、検討、計画を経て、システム開発に反映させることで実現可能となります。その結果、サービス事業者は自らのビジネスの強力なツールおよび高いROIをもたらすシステム・サービスの取得が可能になり、またシステム開発者はこれらのことを訴求するシステム、ソフトウェアの提供が可能となります。
なお、「共通フレーム2013」は、国際規格ISO/IEC 12207:2008(JIS(日本工業規格) X0160:2012)(*3)をベースに作成され、さらに日本独自の企画、システム開発、サービス・マネージメント等の作業を新たに追加しています。
IPAとしては、今後、国際規格が次回見直される2016年に向けて、これらの追加した作業等を国際規格の側に反映されるよう図っていく予定です。

| 定価: | 本体 1,500円(本体1,429円+税) |
| ISBN: | 978-4-905318-19-4 |
| 発行: | 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) |
| URL: | http://sec.ipa.go.jp/publish/tn12-006.html |
(*1)共通フレーム2007 2007年10月1日発行、共通フレーム2007第2版 2009年10月1日発行
(*2)システム開発を開始する以前のフェーズ。システムの方向性、システム企画、業務要件定義の作業に相当する
(*3)ソフトウェアライフサイクルプロセスの国際規格。ソフトウェアの規格、設計、開発、導入、運用、保守、廃棄までの各工程における、それぞれの作業内容や用語の意味などが定義されている
Tel: 03-5978-7543 Fax: 03-5978-7517 E-mail: ![]()
Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: ![]()