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IPAについて

プレス発表 従来のツールに不足する測定項目を追加した「定量的プロジェクト管理ツール」を公開

2012年4月27日
独立行政法人情報処理推進機構

  IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(以下、SEC)は、ソフトウェア開発プロジェクトにおける品質や進捗の状況などを効率的に管理して、納期遵守や品質向上に役立つ「定量的プロジェクト管理ツール」全機能版を開発し、公開しました。
URL:http://www.ipa.go.jp/sec/reports/20120427_2.html

  企業の活動において利用される情報システムは、経営支援や業務の効率化など企業運営の基盤として重要な位置を占めています。そのためソフトウェアの不具合により企業活動が停止し、経営にダメージを与えてしまうことのないよう、情報システムを構成するソフトウェアの信頼性確保が求められていますが、その一方でシステム開発に対しても、より短納期、より低コストで行うことが求められるようになってきています。

   このような要求に応え、ソフトウェアの品質確保や納期を遵守するためには、ソフトウェア開発プロジェクトの進行過程で生じる、不具合検出数や工数の進捗具合などの定量的なデータを用いて、品質や進捗の状況を的確に把握し、リスクの可視化、問題の早期発見等の「定量的プロジェクト管理」が求められます。
   しかし、主に中小規模のソフトウェア開発現場では、プロジェクト管理のノウハウを持つ人材の確保が難しいことや、プロジェクトを管理するツールの利用に関しても、主にコストが理由で、その導入が難しく効率的なプロジェクト管理が進んでいないのが現状です。

  そこでIPA/SECでは、前述の理由をはじめとして、定量的なプロジェクト管理が実践できていない、中小規模のプロジェクトを主な利用対象とした「定量的プロジェクト管理ツール」を開発し、全機能版として公開しました。
   本ツールは、2011年11月14日に公開した「分析レポーティング機能」(*1)に新たな機能を加えたもので、新機能は、①日々のデータの入力と管理を行う「プロジェクト管理機能」、②日々のデータから基本的なデータ(規模、工数、工期、品質等)を自動収集、集計しグラフデータに加工する「データ収集・集計機能」です。

  本ツールには以下のような5つの特長があります。

(1) 既存のプロジェクト管理ツールには今まで無かった、測定項目(*2)を追加
IPA/SECがこれまでに収集した2,000件以上のソフトウェア開発プロジェクトデータから、工数・工期、および品質に関する分析を行った結果、本ツールで使用する測定項目としてプロジェクト管理で優先すべき項目を新たに選定しました。
 
(2) 課題障害と進捗を一括管理
既存のツールでは一括管理機能を持つものが余り無く、一括管理でより精緻な課題、障害の管理が可能になります。
 
(3) 様々な種類のグラフを自動生成
一般的なツールでは進捗をガントチャート(*3)で示すことに留まるものが多い中、本ツールではWBS(*4)の進捗推移や進捗変化等をグラフィカルに表示します。
 
(4) 導入を容易に行うためのインストーラーを提供
本ツールで使用するソフトウェアやプラグインを一括で導入できます。
 
(5) 追加機能として既存の環境上でも利用可能
利用者が既に導入している、様々な開発プラットフォームやプロジェクト管理プラットフォームに追加して利用できるよう、追加機能(プラグイン(*5)やライブラリ(*6)を提供しますので、既存の開発環境に最低限のカスタマイズ等の比較的低いコストで導入できます。

 

  また、IPA/SECでは、「定量的プロジェクト管理ツール」全機能版が幅広く利用されるよう、フリーソフトウェアライセンス(GPL:GNU General Public License)を適用し、ソースコードを公開します。これにより利用者環境でのカスタマイズや、利用者による機能の変更・追加が可能です。

  今後は、本ツールの普及活動の一環としてセミナーの開催を予定しているほか、5月9日(水)~11日(金)に東京ビッグサイトで開催される第21回ソフトウェア開発環境展に出展し、デモンストレーションを行います。

■「定量的プロジェクト管理ツール」の詳細は下記URLをご覧下さい。

URL:http://www.ipa.go.jp/sec/reports/20120427_2.html

脚注

(*1) 既に保有しているプロジェクトデータをとりこみ複数のプロジェクトの俯瞰的比較、工数の予実や障害件数変化等のグラフの作成が可能なツール。今回のツールは収集、集計機能に特化しており分析レポーティング機能にデータを取り込み使用する

(*2) 試験数計画、試験数実績、ソースコード行数計画値、想定バグ密度、試験項目密度指標値_上限値等

(*3) 棒グラフの一種で、横棒によって作業の進捗状況を表しプロジェクト管理や生産管理などで工程管理に用いられる表

(*4) Work Breakdown Structure:プロジェクトマネジメントで計画を立てる際に、プロジェクト全体を細かい作業に分割し管理する手法

(*5) 公開されたインターフェースに従って作成された、アプリケーション本体を変更することなく機能を変更・追加するためのプログラムの形態

(*6) 汎用性の高い複数のプログラムを再利用可能な形でひとまとまりにしたもので、アプリケーションからの呼び出しによって動作する

プレスリリースのダウンロード

本件に関するお問い合わせ先

IPA  技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター  
エンタプライズ系プロジェクト  山下/柏木

Tel: 03-5978-7543  Fax: 03-5978-7517 E-mail: 電話番号:03-5978-7543までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA  戦略企画部 広報グループ 横山/白石

Tel: 03-5978-7503  Fax: 03-5978-7510  E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。