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プレス発表

「組込みソフトウェア向けプロジェクト計画立案トレーニングガイド」を発行

〜組込みソフトウェア開発におけるプロジェクトマネージメント向上と品質確保に向けた取り組み〜

2011年11月14日
独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(以下、SEC)は、我が国における組込みソフトウェアの品質確保と開発力の向上を目的として、「組込みソフトウェア向けプロジェクト計画立案トレーニングガイド」(以下、ESMG(*1))を2011年11月14日に発行しました。
URL: http:// sec.ipa.go.jp/reports/20111114.html

 近年、組込みソフトウェアは便利な機能を実現するため、生産機械はもとより家電や携帯電話(スマートフォン)、自動車、自動改札機など多岐にわたる分野の製品において利用されています。一方で、組込みソフトウェアの不具合によって製品が突然利用できなくなった場合、利用者は不安を覚えたり、製品やサービスが利用できずに不利益を被ることがあり、利用者が安心して製品を利用できるよう、組込みソフトウェアの品質を確保することが重要です。
 提供する機能の高度化、複雑化などにより組込みソフトウェアの開発規模は増大傾向(*2)にあります。従来の小規模な組込みソフトウェア開発で行われていたような “特定の優秀な技術者のスキルやノウハウに依存した属人的な手法” では、開発に関わるメンバーの増加や開発拠点が分散することの多い大規模な組込みソフトウェア開発に適応できなくなってきています。
 そのため、比較的規模の大きいソフトウェア開発で品質を確保するためには、プロジェクトの開始から終了まで、どのような作業計画に基づいて品質を確保したかを説明する「プロジェクト計画書(*3)」を関係者間で共有し、品質確保のための認識を統一しておく必要があります。

 IPA/SECでは、2006年11月に「プロジェクト計画書」の記載項目と記述フォームを整理した「組込みソフトウェア向けプロジェクトマネジメントガイド[計画書編] ESMR Ver.1.0」(以下、ESMR(*4))を発行し、「プロジェクト計画書」に基づいた組込みソフトウェア開発を推進してきました。その後、2008年に組込みソフトウェア産業界から有識者を招き検討部会を発足、そこで集めた組込みソフトウェア産業界の知見やノウハウ、経験をもとに、ソフトウェア開発の実態に即したプロジェクト計画書の事例を作成し、今回、その作成過程について詳しく解説したESMGを発行しました。
 ESMGは、小規模なソフトウェア開発から比較的大規模なソフトウェア開発に挑戦しようとして、プロジェクト計画立案の困難さに直面しているプロジェクトマネージャーや若手ソフトウェア技術者等を想定し、プロジェクト計画立案の手順を演習形式でトレーニングできる内容となっています。具体的には、「プロジェクト計画書」の立案過程を事例に沿って、以下の内容で解説しています。

  (1) プロジェクト計画立案手順の解説
プロジェクト計画の立案手順には、製品分野や開発規模、開発形態(*5)に依存しない共通の検討テーマがあると考え、立案手順を11の共通検討テーマ(別紙参照)に整理し、どのような手順でテーマ検討を行えば、比較的効率良くプロジェクト計画が立案できるのかを解説しています。
 
(2) 事例に沿った演習形式で計画立案過程を解説
自動改札機ソフトウェア開発プロジェクトを例にとり、プロジェクト計画の立案手順を実践する演習形式となっていますので、プロジェクト計画書の作成が自習できます。

 今後、ESMGの利活用が組込みソフトウェア開発者間で広まることで、組込みソフトウェア開発における、プロジェクトマネージメントの向上と開発したソフトウェアの品質確保に寄与することを期待しています。

 なお、IPAは、「組込み総合技術展2011(ET2011)」(11月16日〜18日、パシフィコ横浜で開催)に出展しESMGの解説セミナーを行うほか、セミナー参加者を対象にESMGの無償配布を行う予定です。

「組込みソフトウェア向けプロジェクト計画立案トレーニングガイド」表紙イメージ

  ESMGの書籍は、11月14日からIPA直販で、15日からAmazon(http://www.amazon.co.jp)で購入できます。
定価:本体952円(税別)
発行:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
ISBN 978-4-905318-05-7

また、次のURLからPDFデータの無償ダウンロードが可能です。
URL: http://sec.ipa.go.jp/publish/tn11-001.html

脚注

(*1) Embedded Systems development Management planning training Guide

(*2) 経済産業省発行の組込みソフトウェア産業実態調査によれば、組込みソフトウェアの新規開発行数の平均は2008年25.2万行、2009年21.7万行、2010年45.4万行となっています。

(*3) プロジェクト計画書には、品質計画、作業計画、リソース計画、作業体制等を盛り込む必要があるため、品質確保のために具体的に誰が何を行うのかが明確になります。そのため、プロジェクト計画書に基づいた開発により、品質について信ぴょう性の高い説明が可能となります。

(*4) Embedded Systems development Management Reference

(*5) 社内中心で実施する開発、アウトソース中心で実施する開発、請負案件の開発、自主企画案件の開発等を想定。

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本件に関するお問い合わせ先

IPA 技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター 三原/ 松田

Tel: 03-5978-7543  Fax: 03-5978-7510  E-mail: 電話番号:03-5978-7543までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/大海

Tel: 03-5978-7503  Fax: 03-5978-7510  E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。