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地方自治体における情報システム基盤に関する調査の報告書を公開
〜自治体における情報システム調達の現状認識と今後の施策への期待について〜

2010年3月30日

独立行政法人 情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:西垣 浩司)オープンソフトウェア・センターは、「第3回地方自治体における情報システム基盤の現状と方向性に関する調査」を実施し、今般、その結果を報告書にまとめ、オープンソース情報データベース「OSS iPedia1(オーエスエス アイペディア)」から公開しました。
URL: http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/199


 地方自治体におけるオープンソースソフトウェア(OSS)2やオープンな標準3の積極的な活用は、コスト削減効果やシステム連携性の向上だけでなく、調達に対するオープンで公正な競争環境が作られることから、地元の情報サービス産業のビジネスチャンスの拡大や、高度なITスキルを持った人材の地方における雇用機会の拡大などの効果が期待されます。

 そこで、IPAオープンソフトウェア・センター「ベストプラクティスワーキンググループ活用支援タスクグループ」では、これまで2007年度、2008年度と地方自治体における情報システム調達の現状、OSSやオープンな標準の採用への促進要因および阻害要因に関する調査を実施してきており、今回、第3回目4の調査を実施し、報告書を公開しました。

 本報告書には、自治体のIT戦略の担当者や、IT関連の調達担当者などに有用な、統計データや分析情報を掲載しています。同時に、ITサービスを提供する企業がどのように地方自治体のIT化推進に協力出来るかについてのヒントも多く掲載されています。巻末の図表一覧は、本報告書を俯瞰し、必要なデータをピックアップするのに役立ちます。

 本報告書が、それぞれの地方自治体にとって、現状の情報システム調達に関する課題を明確にし、解決への目標設定の助けになること、同時にシステム構築やITサービスを提供する企業の競争力強化の一助になることを期待します。

1.調査概要
(1)調査方法:アンケート調査、ヒアリング、ワークセッション、Web・文献調査
(2)アンケート配布対象: 都道府県(47)、政令市(17)、その他の市(766)、
  特別区(23)  合計853団体
(3)アンケート有効回答数:386団体(回収率45.2%)

2.調査結果概要
(1)オープンな標準の理解度・採用意向は高まる傾向

 アンケート調査において、「情報システムの調達について重点的に取り組んでいること」という設問に「オープンで標準的な技術仕様への準拠」と回答した団体が53.9%と、2007年度の調査開始以来初めて半数を超え、オープンな標準の意義・必要性の認識や採用への意向が高まっています。
 しかしながら、情報通信技術や調達に関する知識・スキルが不十分であるという回答も多く、実際にオープンな標準を採用している団体は少ないことがわかりました。

(2)ベンダ依存を脱却しつつもベンダの力を的確に利用することを期待

 アンケート調査において、「オープンな標準に基づく調達の理由・メリット」という設問に「特定の事業者や製品への依存から脱却できる」と回答した団体が80.8%にのぼることなどから、ベンダ依存からの脱却が明確に意識されてきています。その一方で、先進的な情報技術に関する事項などではベンダに依存せざるを得ない状況であるため、技術面ではベンダの力を的確に活用したいという回答も多く寄せられました。

(3)中小規模の自治体や特定の分野でのサービス調達5の採用への期待

 調達コストの圧縮を必要とする住民人口30万人未満の中小規模自治体や特定の分野(新たな制度への対応、期間限定、住民向け等)ではサービス調達の採用が期待されるものの、SI調達6とサービス調達の適切な使い分けや、サービス調達を採用する際のガイドラインの整備等が課題となっていることがわかりました。


■報告書目次
第1章  はじめに
第2章  情報システム基盤に関する政策・事例の動向把握
第3章  地方自治体における情報システム基盤の概況の把握
第4章  地方自治体における情報システム基盤の詳細状況の把握
第5章  地方自治体による情報システム基盤に関する課題認識
第6章  調査結果のまとめ
第7章  施策への期待

■本報告書は以下のURLからご覧ください。
   http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/199


 プレスリリースの全文は以下のPDFをご覧ください。
 プレスリリース全文(204KB)プレスリリース(PDFファイル)



1

OSS iPedia(オーエスエスアイペディア): IPA オープンソフトウェア・センターが構築・運営するオープンソース情報データベースです。( http://ossipedia.ipa.go.jp/ )

2

オープンソースソフトウェア(OSS):ソースコードが無償で公開され、誰でもその改変と再配布が自由にできるソフトウェアのこと。

3

オープンな標準: 2007年3月に各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議が発行した「情報システムに係る政府調達の基本指針」の中で、「原則として、(1)開かれた参画プロセスの下で合意され、具体的仕様が実装可能なレベルで公開されていること、(2)誰もが採用可能であること、(3)技術標準が実現された製品が市場に複数あること、の全てを満たしている技術標準をいう。」と説明されています。

4

第1回調査報告書:http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/170/
第2回調査報告書:http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/185/

5

サービス調達:ここでは、ASP/SaaS、共同アウトソーシング、自治体クラウド等のように、庁外から業務機能をサービスとして調達する方式のことをいう。

6

SI調達:ここでは、各地方自治体特有の業務要件に基づき、ソフトウェア、ハードウェア等を組み合わせて構築するシステムを調達する方式のことをいう。

本件内容に関するお問い合わせ先:

IPA オープンソフトウェア・センター 柳本 / 吉田

Tel:03-5978-7507 Fax:03-5978-7517  E-mail:電話番号:03-5978-7507までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先:

IPA 戦略企画部広報グループ 横山 / 大海

Tel: 03-5978-7503 Fax:03-5978-7510 E-mail:電話番号:03-5978-7501までお問い合わせください。