平成14年度未踏ソフトウェア創造事業


採択テーマ概要

1.担当PM  増井 俊之(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 シニアリサーチャー)
2.採択者氏名  永田 周一
3.テーマ名  「紙」の高度化と、柔軟な階層構造を持つインターフェースの開発
4.採択金額  7,500,000円
5.テーマ概要

 本プロジェクトは、定番オンラインソフト「紙 2001/Professional」のバージョンアップ、および新たなソフトウェアの開発を通じて、以下のことを実現する。

 1.ファイル名を意識してつける必要がない保存システムを作る。
 2.実世界では認知されにくい「保存」という操作のないソフトを作る。
 3.既存の階層構造に取って代わる新しいファイル管理システムを開発する。

 1と2は「紙 2001/Professional」に実装済みである。これらをさらにソフトウェア一般に応用できるように発展させ、普及させる。
 3に関しては、現在多くのパソコンユーザーがフォルダの階層構造が理解できていない状況にある。しかしながら、ソフトウェアを活用するにはこの階層構造の理解が必須である。階層を操作するための主要なインターフェースとしてツリーコントロールがあるが、このコントロールは、@アイテムを個別に開いていかなければならず、連鎖的に取り出して比較したり、全体を把握する(縦に見る)ことができない、A新しいアイテムを追加するには、事前に分類(主にフォルダ)しておかなければならない等の欠点があり、柔軟性がない。

 より実用的なものにするためには、@すべてのアイテムを同一階層上(平面上)で扱いながらも、それらを多面的に分類し(一つのアイテムが複数の項目に分類される)、Aキーワードに該当するアイテムをその適合性に応じて集約し、かつそれを3次元的に表現する必要がある。

 これらが実現されれば、データ管理の利便性は飛躍的に向上し、実世界の「手軽さ」とコンピュータの「合理性」が融合した新しいインターフェースが誕生する。

6.採択理由

提案者が作成/公開している「紙」というソフトウェアはWindows上の使いやすい情報管理システムとして高く評価されており、広い範囲のユーザに使われています。今回の提案はその拡張によりさらなる使いやすさを追及するもので、大変期待できるものです。