平成14年度未踏ソフトウェア創造事業


採択テーマ概要

1.担当PM  萩谷 昌己(東京大学大学院 情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻 教授)
2.採択者氏名  (代表) 浅海 智晴  (共同開発者) 五嶋 剛、山中 崇史、永山 葉子
3.テーマ名  RelaxerStudio
4.採択金額  36,268,000円
5.テーマ概要

本提案は、XMLスキーマコンパイラRelaxerを核にしたXML/Java分散コンポーネント統合エディタであるRelaxerStudioの開発である。Relaxerは、提案者が開発したXMLスキーマコンパイラである。XMLスキーマ言語RELAXを入力とし、RELAXで定義されたXML文書をJavaプログラム上で操作およびRDBMSに格納するためのJavaプログラムを生成する。さらにコンポーネント記述言語Relaxer CDLを入力とし、EJBやSOAPといった分散コンポーネントの実装を自動生成する機能を持っている。

Relaxerの持つ機能は強力であるがコマンドベースのインタフェースとなっていることと、そもそも分散コンポーネント上で業務アプリケーションを構築する技術そのものが非常に高度なスキルを要求するため、アベレージレベルのSEでは、本格活用が難しい。この問題を解決するために、Relaxerの持つアプリケーションモデルをGUIベースで編集するエディタであるRelaxerStudioを開発する。

RelaxerStudioは、オブジェクト指向開発の中でシームレスに利用できることを目標としており、上流工程で作成された分析モデルの移入および下流工程であるJava実装への移出機能をサポートする。また、オブジェクト指向開発との適切な連携の方法を利用者に示すために、RelaxerおよびRelaxerStudioの利用を前提とするオブジェクト指向開発プロセスであるRelaxerプロセスを同時に開発し、この成果をRelaxerStudioにフィードバックしていく。

本提案の基盤となる技術であるXMLスキーマ言語RELAXおよびXMLスキーマコンパイラRelaxerはともに日本が中心となって開発が進められている技術であり、日本語においてもっとも詳細な情報が流通している。このような日本発の技術を世界に対して発信し、デファクトスタンダードとすることで日本のソフトウェア業界が世界に対してアドバンテージを持てる技術を確保することができる。

6.採択理由

XML Schemaに勝て。Relaxは、XMLのスキーマ言語として、XML Schemaとともに世界標準の地位を争っています。RelaxerはRelaxからJavaへのトランスレータであり、Javaベースの分散アプリケーションを開発するために広く使われつつあります。本提案は、Relax/Relaxerをさらに広めるために、Relaxer自身の改良と、Relaxerによるアプリケーション開発を支援するGUI環境の開発を目的としています。GUI環境自体には特に取り立ててていうべきものはありませんが、GUI環境はRelaxerによるアプリケーション開発を広めることに大いに役立つと考えられます。全体として、本提案により、日本発の言語と処理系であるRelax/Relaxerの世界標準としての地位が確立することが期待されます。従って、Relaxerの開発者である申請者の知名度もさらに向上すると思われます。