平成12年度未踏ソフトウェア創造事業
採択案件評価書
| 1.担当PM | 8.長谷川 正治 |
| 2.採択者氏名 | 近藤 克彦 (株式会社タクミ) |
| 3.プロジェクト実施管理組織 | アイサークル株式会社 |
| 4.委託金支払額 | 31,663,652円 |
| 5.テーマ名 | 知識蓄積型推論データベースの開発、応用 |
|
6.テーマ概要 オブジェクト間の関係を重視した、新たな発想に基づく知識蓄積型推論データ・モデルを開発し、その応用例として超高速サーチ・エンジンにて検索できるインターネット環境を実現する。 開発の中心技術は、シノプシス型のデータ構造を用い、画像、動画、各種ファイルなどのマルチメディア系のデータを同等に扱い、その上でデータそのものを重視せず、関係を重視したデータベースを構築するところにある。それぞれの関係を積上げると強い関係、弱い関係がデータ蓄積中に自動的に作成され、データベースそのものが人間の知識同様に積上げられ、最も必要とされるデータが最も容易に検索される仕組みを提供する。 当プロジェクトは、その未到性から長期の開発を要すると考えられが、本年度は知識蓄積型推論データベースというアイデアを現実にプログラミングし応用できることを示す。開発成果物としては、以下3点を予定している。 1. 高速検索用エンジン (プロトタイプ版) 2. 知識蓄積型推論データベース (プロトタイプ版) 3. インターネット検索用検索エンジンプログラム (プロトタイプ版) |
|
|
7.採択理由と期待 従来の、関係をあらかじめ記述する必要のあるフラット型データベースの範疇を超えてオブジェクト間の関係度合から推論展開を行ない、その中から関係/事象を導き、新たな可能性、発見に結び付けていく事が可能となり、その応用分野は広い範囲にわたることが期待できる。 当開発では、学習機能を有し、使用する程に知識度合が高まる新たなデータベースと高速検索エンジンとの組合せにより、インターネット検索、市場調査、ワン・ツー・ワン・マーケティング分野への適用が期待でき、まさに広帯域インターネット環境を十分に活用した新しいビジネス・モデルを創造していく意義は非常に大きいと考える。 試行錯誤の部分も考えられる為、各種支援の体制についても留意されたし。 |
|
|
8.採択時の提案に対する成果進捗に対するコメント プロトタイプとして完成した本シノプシス型データベースエンジンは、既存のデータベースエンジンとは全く異なる発想で設計/実装されている。その特徴としてはまず非常にシンプルなデータ構造がある。データをあらかじめ定義された表やツリーとして格納する従来型のデータベースに対し、本データベースではデータ本体とそこから抽出されたキーワードを並べているだけである。 ただし検索エンジンに工夫があるため非常に高速な検索が可能であり、さらに検索経路によるデータ間の関係を新たな情報として蓄積する点も従来なかった発想である。行われた検索経路からデータ間の繋がりをデータベース自身が学習し蓄積することにより、データベースを検索した人々の知識や経験を共有し、さらにそこから新たな発見、知識にたどり着くことが可能となる。 一方、本データベースはその特性上更新系のトランザクショナルシステムや膨大な回数の繰り返し単純検索、複雑なデータ集計を伴う検索などの処理には向いていないと思われる。 |
|
|
9.成果に対する今後の展望 上述したように、極めてユニークな特徴をもつデータベースおよび検索エンジンがプロトタイプとして完成している。 この特徴に合致する応用例としては、インターネットの検索エンジンや書籍データベース等々、数多く存在すると思われる。 本プロジェクトはすでに研究の域を脱しており実ビジネスへの展開を検討する段階に至っていると思われる。 実ビジネスへの応用のなかで本データベースがさらに洗練され発展していくことを願ってやまない。 |
|