平成12年度未踏ソフトウェア創造事業
採択案件評価書
| 1.担当PM | 7.西岡 郁夫 |
| 2.採択者氏名 | 垂水 浩幸 (香川大学工学部信頼性情報システム工学科) |
| 3.プロジェクト実施管理組織 | 財団法人京都高度技術研究所 |
| 4.委託金支払額 | 39,117,171円 |
| 5.テーマ名 | 携帯電話版SpaceTagの試作 :モバイル仮想環境への第一歩 |
| 6.関連Webサイトへのリンク | http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~tarumi/ |
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7.テーマ概要 提案者がパソコン上で試作してきたモバイル情報システムSpaceTagを、携帯電話向けの本格的サービスとして事業化することを目指して携帯電話仕様で試作し、デモンストレーション可能なものに仕上げることが提案の目的である。 SpaceTagは特定の位置、特定の時間帯でしかアクセスできない情報を携帯端末に配信する仕組みである。逆に言うと特定の時間にその場所にいないと受信できない情報である。この特性を活かして情報に希少価値を与える応用分野を生むことが予想される。 情報を受け取った消費者からの返信を受け取ることによって、すなわち、両方向性を活用してゲーム性を加えることも可能である。 本提案は今後益々普及する携帯端末をプラットフォームとして様々な応用展開が可能な実験を試みようとするものである。 |
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8.採択理由 SpaceTagは特定の位置、特定の時間帯でしかアクセスできない情報を携帯端末に配信する仕組みである。逆に言うと特定の時間にその場所にいないと受信できない情報である。この特性を活かして情報に希少価値を与えるアイディアが面白い応用分野を生むことが予想される。 たとえば、コンビニ、ファミリ-レストラン、ラーメン屋などなど店の近くに通りかかった消費者に来店を促すような情報をカーナビを含む情報端末に配信する仕組みは近い将来実現されるであろう。この場合、当然ながら特定の地域に限定した情報端末を選択して配信しないと意味がない。また、時間限定の特別値引きサービスは受信の可能な時間が特定されないと機能しない。情報を受け取った消費者からの返信を受け取ることによって、すなわち、両方向性を活用してゲーム性を加えることも可能である。 本提案は今後益々普及する携帯端末をプラットフォームとして様々な応用展開が可能な実験を試みようとするものである。故に採択とする。 |
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9.開発評価 SpaceTag は、位置、時間、数量を限定して特定の場所、時間で情報を配信するモバイル情報システムであり、3G携帯電話が普及した時に街行く人々にプッシュ型でマーケット情報を配信するシステムとして期待が持てる。 垂水氏たちはSpaceTagの索引情報をページャの一斉同報を用いて配信する方式を提案し、試作評価を行った。ページャによる一斉同報方式は、通信に従量コストがかからないため、感覚的には無料と同等であり、利用者は積極的に索引情報を取得することができる。利用者は索引の中から自分の欲しい情報を選択し、ダウンロードする。ダウンロードには携帯電話すなわち従量コストのかかる高速1対1通信を用いることになるがこれは「コストを掛けても情報が得たい」という利用者の意思に基づく。索引が無料なのでSpaceTagに対するアクセス意欲を維持することができると考えられる。 今回試作したソフトウェアは以下のものである。 ●SpaceTag サーバ Windows 2000 +MS SQL Server で動作する。SpaceTagの索引情報の一斉同報と、クライアントからのトランザクション要求の処理を行う。 ●プロトコルコンバータ SpaceTagサーバと実際の通信回線の間をつなぐと同時に、通信モニタの役割を果たす。さまざまな通信路を用いた実験にフレキシブルに利用できる。Windows 2000/98 上で動作し、Java で記述されている。 ●エンドユーザ端末エミュレーションソフトウェア 携帯電話端末をPC上でエミュレートする。Javaで記述されている。 ●データ登録用ソフトウェア SpaceTagサーバから見ればクライアントの一種であるが、SpaceTagを設置する法人会員による利用を想定したものである。 ●特定小電力無線を用いたページャ代替 今回の設計では、ページャの電波を用いた索引の一斉同報通信を行うことが前提であるが、プロトでは代替として特定小電力無線を利用する。 ●TWL 社ページャを用いた通信 東京ウェブリンク株式会社(TWL)のページャ送信機と受信機を用いた一斉同報通信実験を行った。 ●デモ用コンテンツ 割引券配布とゲーム感覚のデモの二種類を作成した。 これらのソフトウェアの開発により、携帯電話イメージのインタフェースによるSpaceTagの使用感が明らかになったが今後の進展のためにはページャ・サービス会社との協業が必要となる。 |
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